匂宮(におうのみや)

11点

匂宮は、梅ヶ枝のように「枕−扇−蝶」の順に一直線に並び、しかも蝶が立った状態です。早蕨と同じく、蝶が斜めに立っていてもOKです。

匂宮

2点の梅ヶ枝ですら珍しいのに、まして蝶が立っているとなると、「桐壺」や「蓬生」などよりもはるかに珍しいです。しかし「東屋」より低い11点ですので、ご注意ください。

なお、次の写真も一見「匂宮」のようですが、

これは螢

蝶が立っている位置が扇の要(かなめ)もしくは親骨の近くであるため、「螢」となります。
点数だけで言えば、11点の匂宮より13点の螢の方がありがたいはずですが、匂宮の方が珍しさではダントツなので、「匂宮の方がよかった…」と思ってしまう方もいらっしゃることでしょう。かく言う私もそういうタイプです。

ただでさえ珍しい「梅ヶ枝」に輪をかけて、蝶が立っていなければならない「匂宮」は、ほとんど出現例がないくらいです。「梅ヶ枝」の説明でも書いたように、其扇庵夢蝶先生からは「それほどきれいな一直線にこだわらなくてもいいでしょう」と言われています。次の写真の1枚目は問題ありませんが、2枚目の方も匂宮に取って構わないでしょう。

匂宮 匂宮

2024年7月31日追記
7月26日の浅草例会の試合前の練習中に、私が次のような形を出しました。

これは匂宮でOK

もし、この蝶が倒れていた場合でも、「花散里か梅ヶ枝か」は人によって意見が分かれる所ですが、上記の淡路先生(2ヶ月前の2024年6月9日に亡くなられました…)のおっしゃっていた通り、そこまで厳しく区別する必要はないということと、そもそも「花散里と梅ヶ枝」「早蕨と匂宮」は1点しか違わない点、そして何と言っても試合ではなく練習中だったことも手伝って、これは匂宮と銘定しました。
あと、もし蝶が扇の親骨に近かったら「蛍」が優先されてしまう所でしたが、蝶の翼の先端(から地に下ろした地点)と親骨の間は行司扇の替え幅が完全に収まるだけの間隔が空いていましたので、これは蛍ではありません。


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