須磨(すま)

6点

須磨には、行幸と区別するための厳格な基準があります。
基本的な考え方としては花散里に対する末摘花と同様、枕にかかった扇と蝶が枕をはさんで正反対の位置にあればいいので、

須磨

のようなきれいな形なら全く問題はないのですが、扇が枕にかかった角度によって判断が分かれてしまうことがあります。そういう場合、次のようにして判定します。

ちょっと幾何学のような表現になってしまいますが、お付き合いください。
まず扇の「面に対する垂線」を考え、その垂線と平行な光を枕に当てたと仮定します(下の写真で、枕の両脇に置いてある2本の扇は、その「光線」と思ってください(^_^;)。2本の間の領域が「枕の影」ということになります)。

須磨

そして、その光線による枕の影の範囲に、蝶が半分以上入っていたら、「須磨につき6点」と銘定します。つまり、上の写真の例は文句なく須磨となり、下の写真の場合は残念ながら行幸どまりということになります。

須磨

あと、次のような場合に注意してください。
上で書いたように、大事なことはあくまで「扇の面の角度」なので、扇の親骨がたまたま枕の上のヘリに平行にかかっていても、

行幸

これは扇の面が枕の面と平行になっているわけではないですよね。どちらかというと、垂線は左斜めの方を向いているので、丸っきり真正面に蝶があるとかえって行幸になってしまうのです。

須磨や薄雲の判定は微妙ですから、その判断を下す際には、行司さんは「厳密に見てますよー…」というパフォーマンスを対戦者や観衆に見せてあげるとよいでしょう。上に書いたように、立てかかった扇の面に垂線を引き、それを枕に向けて平行に伸ばしていく…そして2本の 平行線の間に蝶が入っているか入っていないか。それが見守っている人たちにも十分納得できるようにしてください。

ところで、次のように扇が総角の状態だったらどうなるかですが、

総角ではなく須磨

この場合も「扇の面」で考えて、蝶が須磨の位置にあるなら、あくまでも須磨で6点になります。行幸と総角との差の1点をさらにおまけで加えるようなことはしません。

最後に、扇の飛び方から考えてまずありえないことですが、蝶をまっすぐの方向に飛ばした扇が手前で1回転して両褄上がりになった場合、これは「竹河」となって7点ですので、6点の須磨より優先されます。


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