蓬生(よもぎう)

35点、但し両褄上がりなら15点増しで50点

蓬生は、地で立った蝶の上に扇がかぶさった形です。

蓬生

さらに、不安定な形のため滅多に見られないのですが、蝶にかかった扇が両褄(りょうつま)上がりになったら、15点が追加されます。

両褄上がりの蓬生


これは説明のために手で作ったものですが、次は正真正銘、試合中に出た「両褄上がりの蓬生」です。出したのは牛鳴連の田中雄飛さん。対戦相手は運悪く私でした(^_^;)。もちろん、いきなり50点技なんか出されちゃ勝てません。

両褄上がりの蓬生の実例!


なお、蝶が斜めに立っていても、扇をそっと外してみて蝶が自力で立っていることが確認できれば、蓬生に取ります。

残念ながら蓬生ではなく夕霧どまりの可能性も


逆に、次のように蝶が逆立ちしている形では、扇がなかったら間違いなく蝶は倒れますので、いかに見事な形ではあっても蓬生ではなく夕霧になります。ただ、万が一ということもありますから、念のため扇をそっとどけて確認してみる必要はあるでしょう。
(ちなみに、後ろでVサインしているのは、出した本人ではなく対戦相手です(笑))

残念ながら蓬生ではなく夕霧どまり


判断に迷うのは、扇が枕にも蝶にも触れている場合です。若紫(行幸+早蕨)と蓬生(夕霧+早蕨)の違いは、扇が「枕と蝶のどちらによって支えられているか」の違いになります。
(少なくとも、「夢浮橋」にはなりません。夢浮橋と取るには、扇が地に全く触れていないことが絶対条件です)

扇が枕の上辺にかかっている場合は、枕をどけると扇が(まず間違いなく)動きますので、扇が枕によって支えられているのが明白です。そのため、無条件に若紫となります。
ただし、扇の形によっては玉鬘や椎本など別の銘にもなりえますので、行司さんは慎重に銘定してください)

これは若紫

一方、扇が枕の上辺ではなく側面にかかっているだけの場合は、そっと枕をどけてみても扇が動かなければ、蝶によって支えられていると見て蓬生に取ります。もし扇が動いた場合は若紫になります。

枕をどけてみましょう… おお、これは蓬生だ!


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