扇の持ち方・投げ方

御扇流の投扇興では、用いている扇が小さかったり、胡蝶(的)が大きく重いので倒れにくいため、扇の扱いにも工夫が必要です。

まず、扇は親指とそれ以外の4本の指を揃えて、次の写真のようにして持ちます。
この時、自分がどちら側に座っているかに合わせます。つまり、司扇人(行司、審判)から見て右側の「花方」に座っている人は扇の「花」の面を、左側の「雪方」に座った人は扇の「雪」の面を、それぞれ自分に向けて親指を添えます。

その手をクルッとひるがえして親指の側を下にし、扇を水平にして次の写真のように構えます。
扇の面は、自分の席の文字と反対側の文字が見えていることになります。

あとはこのまま扇を前に押し出して投げるわけですが、それだけではボトッと落ちてしまいますので、軽く手前に引いてから投げます。さらに、扇の先は、水平よりやや上に向けてから投げると遠くまで飛ばしやすいようです。
うまく半回転させて投げることができれば、着地した扇の面は再び自分の席の文字が上を向くことになりますので、それが後で得点に影響してきます。

なお、手を頭の位置まで高く上げて投げつけてはいけないそうです。また、背筋はきちんと伸ばしているのが望ましく、お尻は浮いてはいけないとのことでした。