扇の持ち方

別に「こう持たなければならない」という決まりがあるわけではなく、実際に独特の持ち方をする人もいらっしゃるのですが、それが本人にとって投げやすいフォームならそれでいいのです。
ここでは、いちおう浅草では主流と思われる持ち方を説明します。便宜上、右利きを例に取ることにします。

まず、親指と人差し指で、ピストルのような形を作ってみてください。他の3本の指は軽く曲げる程度で、あまり気にしなくていいです。

次に、その人差し指を直角に曲げます。

その曲げた人差し指の上に、扇を開いて地紙(じがみ)を向こうに向け、扇の要(かなめ)のあたりを乗せるようにします。

このままでは、もちろん扇は落ちてしまいますね。そこで、親指の腹で軽く押さえます。

いかがでしょうか? 人差し指を支点として、親指で扇のバランスを保っているような状態です。
落ちないようにすればいいので、あまりギュッと要をつままないようにしてください。むしろ、親指は上を向いてるくらいでもいいです。

地面と水平に持つとうまく飛ばないことがあるので、その場合は扇の先をやや下に向けるとよいでしょう。ただ、最近の私は、5本の扇のうちの3本は、ほぼ水平に持って構えています。
どれくらいの角度にするかですが、こればかりは人それぞれです。あまり下に向けると、扇が滑空するというよりホップするようになり、「コツリ」や、下手すると「野分」になってしまう可能性が高くなるのですが、それでもその飛び方が好き、という方もいらっしゃるので、ご自分に合った持ち方を練習でつかんでください。