藤袴(ふじばかま)

2点



藤袴は、蝶に関する条件は関屋と同じ(いったん扇が当たって、なおかつ落ちず倒れず)なのですが、扇の形が違います。
もともとの見たてが「枕に袴をはかせたような形に扇が立てかかっている」

藤袴

という意味だそうなので、単に「要側が浮いている」だけではだめで、2点も与えるからには条件が厳しくなっています。
すなわち、親骨の先端だけを地につけている形

関屋

ではなく、ちゃんと地紙のへりを地につけて末広がりの形で立っていること。さらに「枕の側面の長方形を上に延長」してその中に要の部分が含まれていないといけません。
したがって、下のような形では、

関屋

藤袴として2点を与えることはできません。野球のストライクゾーンに例えると、このような「ボール」になるケース、つまり扇がせっかく逆立ちしていても、要が枕の上面より左右にはみ出してしまっていると、これは藤袴と判定してはいけないそうで、関屋扱いとして 1点だけを与えるのだそうです。

この判定に当たっては、須磨の判定方法を参考にしてください。つまり、須磨と同じく「枕にかかった扇の面と垂直に引いた線の方向」がキーになります。

藤袴 藤袴

その垂線と同じ方向から扇と枕を眺め、その枕の幅の範囲に扇の要が入っていれば、それで藤袴ということになります。
(つまり、扇が枕の側面と平行にかかった場合と比べると、枕の底面の正方形の幅じゃなく対角線になる分だけ、多少は許容範囲が広くなるということになりますね)

さて、たったこれだけでも、実際に導入されてみると面白いことが起きます。関屋と藤袴に「扇が蝶に触れる」という条件があるために、行司は扇が蝶に触れるともう緊張してしまって、結局扇が飛んでいってしまって明らかに手習でしかないのに、 やけに判定が遅れてしまったりするのです(笑)。これは、練習を繰り返して慣れるしかありません。