花散里(はなちるさと)

1点



花散里は、扇が見事に蝶を落としたものの、扇も蝶も倒れて位置もバラバラになったものです。

花散里 花散里

つまり、「美しさ」が感じられないために1点にとどめられており、別の流派では手習と同じく無点にしている所すらあるくらいです(^_^;)。浅草では、藤袴には花散里より高い2点を与えていますし、「ただ当たればいいってもんじゃない」ことがよくわかると思います。 むしろ、蝶を落としてなくても扇の形が美しい方がマシ、というわけですね。
投扇興を始めた当初は、まず最初は当てないことには話にならないので、この花散里が出ただけでもものすごく嬉しいものですが、やがてすぐに、下手するとその日のうちに、「これだけじゃ面白くない」ことに気づくでしょう。やはり投扇興は「見立て」を楽しむものであって、 人によっては投扇興という遊びを「和製ダーツ」と形容しているのは、私はあまり好きじゃないですね。

扇と蝶と枕が離れて落ちているというこの花散里に何らかの付加価値をつけるとしたら、扇と蝶と枕の並び方しかないわけですが、「枕をはさんで扇と蝶が向かい合う」扇−枕−蝶の順の末摘花はこれまでにもありました。
ほかにこの3つが一直線上にあるのは、枕−扇−蝶の順、

梅ヶ枝

および枕−蝶−扇の順の2つが考えられます。

花散里

前者は、今回梅ヶ枝として新たに銘が与えられ、花散里より高く末摘花よりは低い「2点」ということになりました。後者にも実は予定している銘はあるそうですが、今回は見送られました。何しろ、扇が蝶を落とした後に勢い余って遠くまで飛んでいく ことはよくあるわけで、いくら一直線上に並んでいても、あえて花散里と分けて点を与えるまでのこともないですしね(^_^;)。