蓬生(よもぎう)

35点、但し両褄上がりなら15点増しで50点

蓬生は、地で立った蝶の上に扇がかぶさった形です。

蓬生

さらに、不安定な形のため滅多に見られないのですが、蝶にかかった扇が両褄(りょうつま)上がりになったら、15点が追加されます。

両褄上がりの蓬生

(2002年1月追記) あと、次の写真のように、要側が蝶に乗った形についても、「両褄上がり」とするそうです。こちらは上の形よりは安定していますが、それでもやはり滅多に見られません。

両褄上がりではないけど蓬生 両褄上がりではないけど蓬生

それにしても、この蓬生というのは、けっこうよく見かける形です。その割りには得点がものすごく高いので、これが出ると試合では大逆転になることが多いです。
特に、毎年4月に浅草寺の伝法院で行なわれている大会では、どういうわけかこの蓬生が頻発し、個人戦でも団体戦でも数々のドラマを生み出しています。10投のうち一度しか蝶に当たらなかった初心者でも、それがたまたま蓬生になったために優勝候補を緒戦敗退させてしまったなんてこともありました。
難易度の割りに得点が高い、という意味では、麻雀をご存知の方なら「四暗刻のようなもの」と例えるとわかりやすいかもしれません(笑)。一方、得点に応じて難易度がものすごく高い篝火や夢浮橋は、九連宝燈の九面待ちとか大四喜のようなもんでしょうか。逆に、滅多に出ない割に得点が低い梅ヶ枝や花宴あたりは、さしずめ三色同刻(のみ)とか三槓子みたいなもんかな。

話が脱線してしまいました(^_^;)。蝶が立っているかどうかの判定は、早蕨の説明を参照してください。
蝶が斜めに立っている形は、「そっと扇をどけてみて、斜めでもそのまま立っていれば蓬生」と見なされます。

残念ながら蓬生ではなく夕霧どまり


判断に迷うのは、扇が枕にも蝶にも触れている場合です。若紫(行幸+早蕨)と蓬生(夕霧+早蕨)の違いは、扇が「枕と蝶のどちらによって支えられているか」の違いになります。
(少なくとも、「夢浮橋」にはなりません。夢浮橋と取るには、扇が地に全く触れていないことが絶対条件です)

扇が枕の上辺にかかっている場合は、枕をどけると扇が(まず間違いなく)動きますので、扇が枕によって支えられているのが明白です。そのため、無条件に若紫となります。

これは若紫

一方、扇が枕の上辺ではなく側面にかかっているだけの場合は、そっと枕をどけてみても扇が動かなければ、蝶によって支えられていると見て蓬生に取ります。もし扇が動いた場合は若紫になります。

枕をどけてみましょう… おお、これは蓬生だ!